今回は、アセスメントについて、勝手に3部構成としていて、最終章となります。
アセスメントは、クライアントに憑依する
ソーシャルワーカーは、クライアントの視点を深く理解し、可能性を見つけていきます。
クライアントに憑依するような感覚ですね。
目の前の相手に憑依しようとすると、考え方や生活状況など、様々な角度からのその人の情報が必要になってきますよね。
アセスメント評価は、1つではない
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【ソーシャルワーカー】
・専門的知識も部分的で評価の中の1つに過ぎないという認識
・評価の信憑性の確認は利用者から聞くことが唯一の方法
すべてのプロセスに利用者が参加
合理的なアセスメントのためには、複数の視点を持ち、状況についての絶対的な解釈も、他者についての完全な理解もないことをわきまえることが重要になります。
「あなたを支援するために、私は何を知っておけばいい?」
「この質問はあなたにとって意味がある?」
といった問いかけが役に立ちます。
アセスメントは、クライアントの状況を評価する過程ですが、これには単に現状を把握するだけでなく、クライアントの可能性や強みを発見するという側面もあります。
アセスメントの視点
× 利用者の状況、希望 ⇦ あるべき姿 専門家が本人の外側から客観的に「査定」「評価」
○ 利用者の状況、希望 ⇨ 利用者の状況と現実の擦り合わせ 現状認識から出発し、本人の立場から課題解決の方策を推測する
表現や事実の裏に隠れている(顕在化していない)思いや関連性を言語化する。
ソーシャルワークの技法~リフレーミング~
リフレーミングとは、「物事のフレーム(枠組み)を変える」という意味から発展し、「物事の見方を変える」「物事の捉え方を変える」という意味で使われます。
物事の捉え方を自分にとって合理的に変換することです。
私たちは、物事の捉え方によってその解釈は変わります。
同じ出来事でも捉え方次第で、その解釈はまるで変わります。
相談場面の転換の過程で用いられ、固定的なものの見方、固定的な人物評価ではなく、多様で多面的な見方に役立ちます。
例えば、クライアントが孤独を感じていた時、それを「クライアントが孤独である」という視点から、「クライアントが新たな人間関係を築く可能性を持っている」という視点にリフレームすることができます。
このリフレーミングは、クライアントの問題を新たな視点から捉え、未来への希望と行動のきっかけを作ってくれます。
アセスメントとリフレーミングは、クライアントが自身の力を発揮し、自身の人生をより良くするための重要な工程であり、ソーシャルワーカーとして私たちが提供できる価値の1つです。
私たちがこれらの技術を用いることで、クライアントの問題を異なる角度から見ることが可能になり、新たな解決策を見つける道が開かれます。
最後に、アセスメントとリフレーミングは、常に新たな研究や理論に基づき進化し続けます。
そのため、学ぶことを止めず、新しい知識を取り入れることが重要になってきます。
アセスメントシリーズ3部作、これにて完結。ではまた。