小4の娘が水疱瘡になって、家庭内がざわついてました。
発疹が出ただけで大事には至らず、予防接種の大切さを実感しました。
今回は、「ひとりビジネスの教科書: 自宅起業のススメ 佐藤 伝 (著)」を読んで得た、価格設定、選択肢の数について、整理します。
当たり前だろう、と思われるかもしれませんが、医療福祉業界にしかいない私には、このようなことも知らないんです。
商品やサービスの選択は日常生活の一部ですが、私たちが何を選ぶかは意識的な選択だけでなく、心理的な要素も大いに影響します。
その1つが「松竹梅の法則」です。
この法則は、商品を3つの価格帯に分けて提供した場合、中間の価格帯が最もよく選ばれるという消費者行動のパターンです。
松竹梅の法則とは
「松竹梅の法則」は、日本の伝統的な価格分けに由来しています。
通常、「松」は最上級を、「竹」は中級を、「梅」は下級を表します。
これは、日本の寿司屋や蕎麦屋などでよく見られる価格分けです。
しかし、この法則は日本だけでなく、欧米でも「ゴルディロックス効果」という名前で知られています。
具体的に言えば、3つの価格帯を持つ商品があるとき、たとえば、あるワイナリーが提供する3種類のワインが、
・フランス産 8,000円
・カリフォルニア産 6,000円
・チリ産 4,000円
とした場合、最もよく売れるのは「カリフォルニア産」の中間価格帯のワインです。
このようなラインナップなら、私もカリフォルニア産のワインを手にしていたと想像します。
一般的には、「松2:竹5:梅3」という比率で表されます。
極端の回避性:中間価格帯が選ばれる理由
この「松竹梅の法則」がなぜ機能するのか、それは「極端の回避性」という心理的な傾向によるものです。
人間は極端な選択を避ける傾向があります。
つまり、私たちは最も高価なものを選ぶと贅沢に感じるかもしれない一方で、最も安価なものを選ぶと品質が低いのではないかと心配します。
その結果、私たちは中間のものを選ぶことが多くなります。
この「極端の回避性」は、商品やサービスの価格だけでなく、他の選択肢でも働きます。
例えば、レストランのメニューで最も辛い料理や最も甘いデザートを避ける人もいます。
選択肢の数:松竹梅の法則を活用するための要素
「松竹梅の法則」を有効に活用するためには、選択肢の数が重要です。
選択肢が2つしかない場合、消費者は多くの場合、より安価な方を選ぶ傾向があります。
たとえば、スーパーマーケットの「輸入オレンジ」が4,000円で、「国産オレンジ」が6,000円で提供されていた場合、多くの消費者は「輸入オレンジ」を選ぶ可能性が高いです。
しかし、選択肢が4つ以上ある場合も問題です。
選択肢が多すぎると、消費者は選択するのが困難になり、購入を避ける傾向が高まります。
これは特にオンラインショッピングで顕著で、商品の選択肢が多すぎると、消費者は色々と眺めはするものの、購入に至らずにサイトを離れてしまうことが多くなります。
意図的に商品数を制限することが大切なんですね。
「松竹梅の法則」を活用したマーケティング戦略
マーケティング戦略における「松竹梅の法則」の活用は非常に効果的です。
ビジネスにおいて、この法則を理解して適切に活用することで、消費者行動を誘導し、売上を向上させることが可能です。
ワイナリーの例をさらに探ると、価格を高めに設定した「フランス産」ワインを設けることで、消費者が「カリフォルニア産」ワインをリーズナブルな選択として認識し、購入を促すことができます。
同様に、コンサルティングや教育プログラムのようなサービスを提供するビジネスでも、「松竹梅の法則」は有効です。
最も高い価格帯のプレミアムサービスを設けることで、消費者は中級価格帯のサービスを適切なバランスの選択と見なす可能性が高まります。
まとめと感想
「松竹梅の法則」は、商品やサービスのマーケティングにおいて重要な戦略的な視点を提供します。
この法則は、人間の心理的な傾向、特に「極端の回避性」と関連しています。
消費者はしばしば極端な選択を避け、中間の選択を好む傾向があります。
また、「松竹梅の法則」は選択肢の数とも密接に関連しています。
選択肢が少なすぎると、消費者は価格の低いものを選びます。
逆に、選択肢が多すぎると、消費者は選択を避け、購買行動をとらない可能性が高まります。
これらを踏まえて、適切な価格設定と商品ラインナップを検討し、消費者の行動を誘導することで、「松竹梅の法則」を最大限に活用し、成功を追求することができるんですね。
価格設定とラインナップは、基本的なことですが、必ず押さえないといけないですね。