福祉のこと

アセスメントは、生モノ、鮮度が命!

先週は30℃超えの暑さの日もあって、「熱中症」というワードがテレビからも聞かれたりと、夏が近づいて来てますね。

学校から小1の息子が帰宅し、宿題やら給食セットやら明日の用意やらを妻と準備している際に、「なんか変な匂いする。納豆みたいな」と言い、匂いの素を探ると、小1息子の足に辿り着きました。

「足じゃない?」と言って、息子がおもむろに自分の足に鼻を近づけると・・

 

「くさっ!!」

 

苦悶の表情を浮かべ、家族で皆で笑いましたとさ。めでたしめでたし。

#小1でも匂いは大人レベルでした

そんなどーでもいい話はおいといて、今日はソーシャルワーカーにとって、重要項目であるアセスメントについて、です。

1.アセスメントは、仮説と検証

ソーシャルワーカーとして約15年間の臨床経験から言えることは、アセスメントの役割は重要であるということです。言わずもがな。

アセスメントとは、定量的なデータと科学的な証拠を用いてクライアントの状態を評価する手法です。

これには、評価ツールの使用や病歴の評価、最新の研究に基づく知識の適用が含まれます。

より質の高いアセスメントには、数値的なデータと臨床的知見のバランス感覚が必要です。

数値は客観的な指標となりますが、それだけでは全体像を把握するのは難しいです。

それぞれのクライアントの個々の状況とニーズを理解するために、クライアントの生物学的、心理学的、社会的な側面を全て考慮する必要があるんです。めんどくさっ言わないで。

これらの情報を組み合わせて使用することで、最善のアプローチにつながります。

アセスメントとは、単に特定の評価尺度や検査を用いて診断や査定を行うことと誤解されがちだですが、検査の実施はアセスメントのほんの一部でしかありません。

検査に限らず、様々な情報から、本人や家族などの周囲の人が抱える困難がどのようなメカニズムにより生じているのかを推論し、仮説を立て、その仮説に基づいて、本人が生きやすくなるための支援策を考え、それを基に実践して実践結果から再度仮説を検証するというプロセス全体を示すものがアセスメントである。(川久保友紀)

2.アセスメントは「生モノ、鮮度が命」

アセスメントは、クライアントの状態の変化に対応するための継続的なプロセスであることを忘れてはいけません。

データおよびニーズは時間とともに変化します。

したがって、定期的なアセスメントとその結果に基づいた調整が必要です。

オールドタイプ

インテーク ⇒ 情報収集 ⇒ アセスメント

ニュータイプ

出会い ⇒ 支援 ⇒ 評価 ⇒ 集結

ニュータイプのソーシャルワーカーは、行動しながらの省察をする実践家である。

皆さんは、いかがでしょうか?

3.アセスメントプロセスの3タイプ

タイプ 内容
リスクアセスメント 過去と現在の情報を用いて、リスクの設定、リスクの特性について分析し、緊急性、将来起こる確率及び危害の深刻さについて評価する。
サービス主導アセスメント クライアントが、特定のサービス受給が適切か、その受給資格があるのかどうかを見極めるための情報収集と分析。

既存のサービスの範囲内であらかじめ規定された情報を集め、サービス利用の可否という結論を導く。

ニーズ主導アセスメント どのような種類のサービスが現存し、提供されるかを想定せず、クライアントの実際のニーズは何かを考える。

あらゆる種類のニーズを定めたところで、これらのニーズをいかに満たすかを考える。

固有性と複雑さへの敬意を持ち、個別のニーズに合わせたオーダーメイドの創造的なサービス提供の基盤となる。

既存のサービスありきではなく、ニーズ主導のアセスメントであることで、より創造的で面白さを感じながら、私たちも仕事に向き合えると思います。

アセスメントは、科学的なデータと臨床的知見を組み合わせることで、クライアントの生活を改善し、より良い自立した生活を送ることを可能にします。

アセスメント力を高めることが、ソーシャルワーカーの質に直結すると言ってもいいですよね。

アセスメントは、ソーシャルワーカーの終わりなき旅でございます。ではまた。